説明
「学級だより」を中心とする、筆者が親子に寄り添った13年の実践記録から、子どもがどのように発達していったか、その発達を促す教師の働きかけは何であったのかを「新しい再実践」「子どもの発見」「人間関係の構築」といった重要な観点でまとめる一冊。
<目次>
まえがき
第1章 子どもたちと心をかよわせる -学級通信“めだか”の1年の歩みを通して-
1.はじめに
2.小川学級の位置づけ
(1)名古屋市の障害児学級の設置状況
(2)9人の子どもたち(昭和58年度)
(3)教育目標
(4)学級通信発行の目標
(5)時間割
3.学級通信“めだか”の1年の歩みを通して-特別活動の時間を利用して-
(1)学級通信(“めだか”1号~40号)の概要
(2)1学期の中から(“めだか”1号~11号)
(3)2学期の中から(“めだか”12号~27号)
4.おわりに
第2章 中学校の障害児学級における進路保障をめざす教育
1.進路をめぐる問題点
(1)進路での行き場の限られた状況
(ア)本学級の卒業生の開級後の進路
(イ)愛知県及び全国の進路実態
(2)進路の狭さからくる不安
2.進路保障をめざす教育-労働体験を教育的に組織しながら-
(1)具体的目標
(2)具体的内容
(3)授業での子どもと教師-見通しをもたせ、繰り返しの学習をしながら-
第3章 内面をたいせつにゆたかに -問題行動をもつS君と出会って-
1.発表するにあたって
2.S君との出会い
3.S君の問題行動
4.指導に悩みながら
5.集団へ参加する
6.人間関係を結ぶ
7.問題行動の意味を求めて
第4章 読み聞かせで生きる力を育てる -書きことばの獲得をめざして-
1.はじめに
2.ことばを身につけさせるための教育課程
(1)学級の子どもたち
(2)教育課程づくり
(ア)教科学習、国語の時間から
(イ)生活、特別活動の時間から
3.絵本や紙芝居の読み聞かせ
(1)ねらい
(2)子どもをひきつける
(3)『かさじぞう』(ポプラ社)の読み聞かせの実践
(4)ゆきこへの取り組み
4.おわりに
第5章 子どもの側に立った教育課程づくり -中学校の障害児学級の実践-
1.重複障害のゆきこを受け入れて
2.子どもの実態をとらえる
(1)子どもたちの弱さ
(2)子どもたちの発達段階
3.実際の教育課程づくり
(1)基本的な視点
(2)教育課程づくり
領域① 教科指導(陶冶)
領域② 生活指導(訓育)
領域③ 養護指導
4.教育課程づくりで大切にすること
(1)教育活動の連続性・発展性を
(2)教科の内容の系統性を
(3)ことばの獲得を
第6章 特殊学級における教師と子どもの相互作用に関する研究 -学級だよりの有効的な利用をねらって-
1.はじめに
2.実践の概要
3.実践の方法
(1)対象
(2)言語面における子どもの様子
(3)学級だより作成上の留意点
(4)学級だより利用上の留意点
4.実践の内容と子どもの変容
(1)学級だより発行の経過
(2)親との橋渡しになってきた学級だより
5.おわりに
第7章 青年期障害者の人格形成と集団(試論)
1.研究の目的
2.仮説の提起
3.実践での検証
(1)生徒会活動
(2)委員会での集団活動
(3)高等部集会での集団活動
(4)学級での生徒会活動に向けての授業
資料:養護学校高等部「生活単元学習」学習指導案
4.考察
第8章 障害児教育における授業評価に関する研究 -精神遅滞児の働く力の変容過程の分析を通して-
1.はじめに
2.方法
(1)実践の概要
(2)対象
(3)評価法の利用
3.結果と考察
4.おわりに
資料:名古屋市の特別支援教育(障害児教育)の歩み
あとがき